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平塚らいてうのこと

前回の記事に書いたドラマの「とと姉ちゃん」の中で
 <大切な本に包装紙のカバーをかけた女教師>というのは
実際にモデルがいるのかどうか知りませんが 片桐はいりさんが好演しています。
昔 初めて彼女を見たとき 
その個性的な顔立ちに 演じる役は限られるのではなんて思ってしまいましたが
顔立ちだけではない印象をいつも与えてくれる女優さんでした。

今回も 初めての授業の際 唐突に
『元始女性は太陽だった!』と平塚らいてうの言葉を言い放ち 
これからの女性は強くあれ 自立せよと
女学生達に諭すような熱い心を持ちながらも
女性らしさに満ちかつキュートな面もあるという不可思議な役どころです。
通常の美人顔でないからこそインテリジェンスを醸し出しています。

この女教師を通して その教え子達にも強い影響を与え 
意識の革命をあたえた<平塚らいてう>について 
私はテストのために教科書で名前を暗記したくらいで何の知識もありませんでした。

今回の前のドラマ<はるがきた>にも平塚らいてうの女学生時代のシーンがあり
歳若いらいてうは大成した女性実業家に生意気な態度で反抗しました。
その後彼女は女性のための文芸誌『青鞜』を製作するなど
女性解放運動家として活動したわけですが
今回のドラマでは
戦後の70歳ほどの年齢のらいてうが登場します。

『青鞜』のような気迫ある女性のための提言を期待した雑誌の編集者に対して
らいてうは 思ってもみなかったような変貌をとげていました。
世の女性たちを奮起させるようなものではなく
ささやかな日常生活にほっこり灯をともすようなエッセイを提案するのです。

「人の考えは変わるのよ」と らいてうは微笑みますが
そうかなぁ・・変わったのかなぁ。
穏やかで しなやかな強さというものを感じます。
戦争という理不尽な経験で
女性解放のための闘いの形が変わっただけです。
こういう強さを持ち合わせ 世の中を通し見ることができたからこそ
彼女の偉大さがあるのだと思いました。



イギリス人の友人と 時々日本女性について話すことがあります。
彼女はいつも 日本女性は弱すぎる 我慢してばかりと言います。
欧米の女性は 当然男性にドアを開けてもらうのに 
日本の男が威張っているから女性は後からついて行くばかりと。

違うのよ、それ。

レディファーストという言葉を学んだあとでも
日本の女性は自分でドアを開けるの。自力で開けるの。
男性の後を歩いていても 寡黙に控えていても
日本の女は我慢できるという強さがあるの。


若きらいてうは <太陽に光をもらって輝く月>ではなく
太陽を取り戻さなければと説いたけど
月は充分に美しい。煌々と輝くその存在は大きい。
太陽のエネルギーをこれほど使いこなすすべはない。

後年のらいてうの考えの変化というのは
こういうことじゃないかしらって 勝手に解釈しています。




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by sogno_sonyo | 2016-08-22 14:49 | 感想文

すべて世は事も無し。


by そにょ
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